自転車ブレーキの音鳴り問題に困ってる方必見。
今日ね?後ろのブレーキからスゴい音がするから油かけたのよ!
そしたらね?音は止まったんだけど、今度
止まらなくなっちゃって!(爆)
というお客様、年に数名ご来店されます。
冗談じゃないんです。マジなんです。
本当にいるんです。
ブレーキに油差したらどうなるか普通のヒトはわかるんでやりませんが一定割合で、何でも油を差せば治ると信じている方々が存在します。
音がするのはバンドブレーキという種類の後輪ブレーキ
ゴム素材のライニングが、回転するドラムを外側から締め付けることでブレーキがかかる仕組みで、ママチャリ(我々業界では軽快車といいます。)と呼ばれる自転車の大半にバンドブレーキが装着されています。
画像引用許可取得しようとメーカー様に問い合わせ中。ダメならイラスト描きます。
↑コレです!株式会社唐沢製作所様が画像使用許可くれました!
なんていい会社なんだ…
ジローという名前でお問い合わせしたにも関わらず快く対応して頂けました。そしてうれしいお言葉も頂き泣きそうでした。
摩擦で止めるのに油を差すと超危険
自転車が止まりにくくなるわけですから誰かを傷つける、自分も傷つく可能性もある。
社会の迷惑ですね。
だって止まれないんだから。
大人がしていい行為ではないですね。
この手の人々を私は556信者と呼びます。
昔のCMのイメージが相当インパクトあったんでしょうね。
年配の方に多いです。
お客さんをこの教団から救うのは
並大抵の説明じゃ無理。
止まれない自転車がどれほど危険で迷惑かを
こんこんと説明しブレーキ本体交換という
高額修理をもって
目を覚ましてもらうしかない。
そして言うんだ
家に帰ったら556は捨てなさい…と
目に見えるとこに置いてはいけない
禁断症状がでたらまた同じことをするから…
誰かにあげるか捨てちゃいなさい!
ブレーキ鳴き止めスプレーもメーカーは推奨していません。
実際に私の自転車でやってみると確かに音は止まりますが、超絶ブレーキが効くようになり逆に危険でした。後輪がすぐロックします。
ブレーキに変なものをつけるのはやめましょう。
バンドブレーキはもともとロックしやすいんで大差ないかもしれませんが時間経過した後の変化が未知数、突然効かなくなる可能性、バンドが劣化する可能性も判断つかない、ゼッタイダイジョブ!って言えない。
あぶないな…と思い後日、呉社に問い合わせると「用途が違うので絶対使わないように」と回答が来ました。
安易な修理はやめましょうね。
それは修理とは呼ばん、
実験だ。
”バンドブレーキの音は鳴るもの”とするしかない現状
名前がバンドだけに!あの音はヘヴィメタで言うシャウト!そう思いましょう!
ブレーキングハーモニクスなのですよ!
というのは冗談で
バンドブレーキの改良は今でも続いておりますし、バンド自体の摩擦材とゴムの配合なんかも唐沢製作所さんはされております。
しかし、バンドブレーキのに求められる低コストで絶対に安全に自転車を止める性能は今の形で熟成されていると言っても過言ではない。
1280円のブレーキ本体で命を守るんです。何度も自転車を止めるんです。
ギィーって鳴きながらも車体をストップさせます、1280円で…
よく考えたらすごいですよね?
という訳で、まちがっても油や変なものを差さないように、周知しましょう!
読んでる皆さんは大丈夫だと信じてますから!周りの人に周知お願います!
バンドブレーキの音鳴りの完全な直し方は今のところありません。
買って一か月で鳴ったとしても保証の対象外とメーカーは言います。
だってそういうものだから。低価格で絶対に自転車をストップさせる安全性能を求めたら音は犠牲にしてもしょうがないということです。
現状可能な音の対処法
音鳴りする人の特徴が実はある。
片手でブレーキする人に音鳴りが多い
というのはハチワレサイクルのヒアリング結果でてきた予想です。音がするというお客さんに聞くと8割くらいの方が片っぽしかブレーキは使わないと申されます。
ブレーキを片側しか使わないとどうなる?
案外、これ多いです。左側のブレーキしか使わない癖があるなら両手を使う癖をつけましょう。
それだけで改善する場合もあります。無い場合ももちろんある!
買ったばかりでスグなった場合は、一度販売店に掛け合ってみるのも手です。
自転車屋さんも鬼じゃない。
音は保証対象外なんですが、親身になってくれる自転車屋もいますし、結構グレーゾーンな判断が多い案件です。
ただし、無償で対応してくれたとしても、バンドブレーキはまた鳴ります。一生ならないこともあるし、再度なることも多々あります。
だって、バンドブレーキだから。
サーボブレーキに替える手もあります。
実はバンドブレーキと互換性のあるサーボブレーキと言うブレーキが存在しています。
ちょっと高いです。
こちらはバンドブレーキより多少音がしにくい作りですが、絶対しないとは言えません。
言えないんだけど、鳴ってるサーボを見たことが無い。だから勧めるんですけど制動力はマイルド。
バンドブレーキのように絶対止める!という意気込みは感じませんが、ぬるっと止まります。
まだその車体に乗りたいけど、どうしても音が嫌ならサーボブレーキに替えるのが良策。
ただ、絶対音がしない訳じゃない。
とにかく音が嫌な方はローラーブレーキをお勧めします。
しかし、バンドブレーキと車輪側の互換性が無いので車輪も含めて交換なので高額修理になります。
車体ごと交換した方が早い場合もあります。車輪替えますからね。
その名の通り、ライナーに向けてローラーを押し上げて制動する…と言ってもわかんないですよね?
簡単に言うと、雨などの影響を受けにくくてシッカリ止まって音も出にくいというお高いブレーキです。たとえ音が鳴っても専用グリスで解決できます。
車輪とローラーブレーキと工賃合わせて安くても1万2,3千円はします。
工賃高い店ならもっとします。
一番良いのは次自転車を買う時に、
ローラーブレーキ搭載車を選ぶことですね。
「俺の魂の叫びだー!」
SEX MACHINEGUNSの”みかんのうた”
以上、ハチワレサイクルでした。
ここまで読んでくれた皆さん、
外でブレーキ音聞いたら
ああ、ロックンロールだね…と思いましょう。
嫌な音も捉え方ひとつで気にならなくなればそれに越したことはない。
そんな助けになれる記事になれば幸いです。
いつも最後まで読んで頂いて本当にありがとうございます!