用意するもの 六角レンチ 6㎜1本
六角レンチでもこの6㎜があればハンドルはもう調整できたも同然。
逆に言うと、無いと何もできません。
モンキーレンチは使いません。
邪魔だからしまおう。
ハンドルの高さと角度調整するのにモンキーレンチは一切使いません。
ハンドル調整を難しく感じるのはヘッドロックナットを回さないと調整できないという迷信のせい。
ロックナットには触るな!
爆発するぞ!
ではさっそく、
ハンドルの調整方法!
ハンドルを固定する部品をハンドルステムと言いますがこれには2か所6㎜の六角レンチが使える場所があります。
基本的にはこの二か所しか触りません。
上側は高さとまっすぐ、下側が角度の調整と覚えましょう!
どちらも6㎜の六角レンチで調整できます。
六角レンチ1本でハンドル調整は完了できるので持っていると何かと便利。
ネジを緩めてからご自分の好きな位置で仮止めして調整してください。
と言うのはカンタン。
あれ?どゆこと?
動かないんですけど?
古い車体だとネジが緩んでもハンドルが動かないことが多い。
下側のネジはほぼ大丈夫なのですが、問題は上側のネジ
上側はネジが固い状態から緩くなったら一度ストップして前側に回り込んで車輪を足で挟んで固定してハンドルだけを横に回して固着を取りましょう。※後の方の確認作業のイラストのようにしてみて下さい。
普通はコレでスルスル動くようになります。
それでもダメな場合は回していたネジだけハンマーで叩いて落としたり、少しだけ油を差して挑みましょう。
うまく出来た場合は自分の好みの角度で調整し、強めの仮止めをして一度安全な場所で少し乗ってみる。
気が済むまでこれをやる。
注意!
ハンドルの高さはハンドルステムの限界線が見えないようにしてください!
限界線は下の方のイラストで確認!
そして大丈夫なら本締めして完了です!
本締め方法!
ネジを指で回せるくらい軽く締める。
動かなくなったら一度ストップ。
そこから約3回くらい90度づつ右から左へ締めこみます。
モノによっても多少違いますが、だいたい90度から100度くらいの間隔で3回も締めれば動かなくなります。
3回は目安です。締まらなくなるまで頑張りましょう。いきなりフルパワーだと壊れるので注意。
トルクレンチなら22N・m
ハンドル調整は基本的にはこれだけ。
個人でハンドル調整をする場合は好きな位置でしっかり締めることができればOKだと思います。
ただし、締め付けが甘いと即事故に繋がるので危険です!
しっかり親の仇と思うくらい締めましょう!
マッチョはトルクレンチを使うと良い。
壊すから。
はい!ここまで何分?3分くらい?
貴重な3分ありがとうございました!
ここから先は、ハンドル調整の仕組みとプロの確認方法をご紹介!
ハンドルが固定される仕組み
下の部品はハンドルステムと言いますが、取り出すとこんな感じ。
上側のネジを締めこんでいくと臼がズレて固定されるという訳です。
ネジを上からたたいて落とすと固着が取れるイメージが湧くと思います。
え?湧かない?
プロのハンドル調整
ハンドル角度は真横から見てヘッドと90度位になるようにするのが基本
高さはゴメンナサイ、カッコよく見えるように拳一個分という表現をよく使います。
これはあくまでも基準というか基本。
店によって初期位置は違います。
陳列された自転車が全部高さと角度揃ってると
いいですよねぇ…
話逸れましたが
お客さんに合わせて設定するので体格などを見て決めることがほとんどです。
つまり高さと角度はお客さん次第!
そして難しいのはここから。
アナタの自転車のハンドルはまっすぐですか?
ハンドルをまっすぐにするというと簡単そうですけど、実際プロの現場でも人によって違ったりしています。
昔先輩に、ハンドルは感性だから人によって違うんだ!と言われましたが
ヤツは頭がおかしい。
基準はあります。知らないだけ。
ハンドルがまっすぐかどうか確認する方法
タイヤのハブナットとハンドルが平行になるようにするのが基本
※カゴの取付金具(ブタ穴)は惑わされやすいので注意!
実際にこの角度から見てみると、ハブナットはすごく見にくい位置にあります。
それでもハブナットを基準にするのは
それだけのコトです。当たり前すぎます。
※ハブナットで合わせたはずなのに車輪がズレて見える場合は車輪のセンターがズレている可能性があります。一度前から見てよく確認しましょう。
ハンドル調整のそもそもの基本
フレームをまたいでまっすぐ立って確認すること。
たまに自転車の横に立って、横から覗き込んでまっすぐ出そうとする人がいますが大丈夫でしょうか?
ハンドルをまっすぐにしたいなら、
まず自分がまっすぐじゃないとね…
(年上のおっさんによく注意してます…)
まっすぐな姿勢が自転車にも影響します。
お客さんと同じ目線に立たないとダメですよね?
プロで横から覗き込んで調整している人は一度自分で整備した自転車をまたがってお客さん目線で見直してみましょう。
まあ、居ないか…
まさかまたぐのがメンドクサイとかね…ありえないですね
またいで調整するメリット
カゴ、カゴ足、泥除け、タイヤセンター等すべてがまっすぐじゃないと違和感だらけ。
つまり、
前の方のズレが一瞬でわかるので、全部一直線にしてお客さんに違和感なく乗ってもらえる自転車が渡せる。
何て言うスタッフもいますが、いやいや、ズレは誰でも気づきます。
お客さんは言ってこないだけで、ああ、あそこの自転車屋はダメだねって思われて終了
整備ってそういうものですよ?
ハンドル調整も舐めてるとダメってことです。お客さんが自分でするならOKですけどね!
そしてもう一つ超大事なこと。
絶対やろう!ハンドルの固定確認!
トルクレンチがあっても無くてもやった方が良いのが固定確認。
締まってなかった意味ないですからね。
下のイラストのように確認してください!
わざとちゃんと固定されてるか力をかけてみるのです。
動くならまたまっすぐにして強めに締めこんで再確認!
頑張っても動かなかったらOKです。
背骨から変な音がしたらやめましょう。
マッチョメンはトルクレンチ使え。
壊すから。
動かなければOK!
動くならやり直し!
駐輪場で倒れたくらいでハンドルが曲がったらお客さんが自走して帰れないので必ず確認はしましょうね。
しっかりした基準をもって調整し、必ず固定確認をする。
これがお金貰ってる人がやるハンドル調整です。
ハンドル調整はカンタンなようですが責任重大な調整です。
素人の方は頼まれても他のヒトの自転車を触るのはやめましょう。
やるならご自分の自転車のみ!自己責任でお願いします!
まとめ
買ったときのハンドルの状態で一生乗り続ける必要は無い。
背の高いヒトは高めに、低いヒトは低めにしてすると乗りやすいですよね?
角度だって好みありますよね?
ハンドル高さなどはおかしいと思ったら変えて良いし、今より良くしようとしてチャレンジして良いと思います。
ハンドルやサドルが自分の思い通りに調整出来たら乗ってるときの気分も最高です。
やってみる価値はあります!
自転車屋に渡された状態で一生乗り続ける必要はないのです。
変えて良い。ただし自己責任で!
自分で調整できれば楽しいに決まってます。ただそれには責任も付いてきますからやるならしっかりやりましょう!
以上!長い記事で申し訳ありません。
それだけにここまで読んで頂いた方には感謝しかありません!
読んで頂いてありがとうございます!