多くの自転車屋は、パンク防止剤が大嫌い。
私もパンク防止剤が大嫌いでした。
長いことあの緑の液体を嫌ってました。
ハッキリ言って、大嫌いでした。
パンク防止剤を嫌う理由
パンク防止剤入っててもパンクしており、緑のベトベトな液体が漏れているので作業が本当に苦痛。
そして、だいたい別の店で入れているモノなので余計に苦痛。
私を含め多くの輪業従事者がこの緑の液体を疎ましく思っていることでしょう。
しかし、
我々は本当にパンク防止剤を理解していたのか?
謝罪させてください。
知らなかったんです。
さんざん酷い状態で修理させられていたせいでまともな判断が出来ていなかったのです。
そう、
浅はかでした。
よく考えたら、
パンク防止剤がしっかり仕事してる場合は自転車屋に来ない。
その場でパンクを防げてたら来ないですよね?
本人すら気づいていないで乗れているかもしれませんよね?
実は我々が知らないだけで、
多くのヒトを救っているのかもしれない…
このことに、ようやく気付きました。
今まですみませんでした。
がしかーし!
なんだ、じゃー、パンク防止剤って良いんだ!
とそんなうまい話ではないので注意!
パンク防止剤の正しい使い方
そもそもなぜパンク防止剤が入っていてパンクするのか?
パンク防止剤の問題点
問題1 安易にモノに頼る状況を作りやすい。
耐パンクタイヤ同様、ユーザーにこれさえ入れておけば安心!と言った誤解を与えることが
大問題。
入れたら何もしないで良いわけではない。
問題2防げる穴の大きさに限度がある。
リム打ちパンクのように大きな穴が遠心力の弱い内側に穴が開くとお手上げ、無理です。
2㎜までと記載のある商品がほとんど。
大きな切れ目やリム打ちパンクは無理です。
問題3 空気が少ない状態でのパンクも無理。
パンクで一番多い擦れパンクはそもそも低圧走行が原因なのでパンクしても圧力不足で穴が塞がらない。
強く噴き出して詰め物を固める圧力が無いと固まらないってこと。
日頃から自然に抜けた空気を補充しないと効果も期待できない。
問題4 入れてから2年が有効期間。
長期間入れていたものは効果が無い。入れてから一生効果が続くわけではありません。
液体のベトベトがシャビシャビ状態になるとダメみたいですね。
※ゴメンナサイ、あと追加でタイヤが少し重くなってしまう問題もありますね。
※虫ゴム劣化説はそもそも1年で虫ゴムは交換推奨なので無視します。
問題ありありですね!
甘い期待だけして購入しても無駄ということです!
防止剤の効果を出すために必要なこと
あれ?でもそんな乗り方してたら
パンクなんてそうそうしませんよね?
そうなんだよ!
(SUPER BEAVER ”人として”)
パンク防止剤とは本来、そういった乗り方をした上での
「お守り」程度のものなのです。
普段からしっかり空気圧メンテ等している方だけが恩恵を受けることができる
お守りです。
パンクしても気づかなかったり、あれ?おかしいなと思っても自転車屋さんまでたどり着けるようにしてくれるかもしれないお守りです。
自転車に空気入れる習慣のない人は、入れても無駄です。
お金も無駄です。
大事なこと説明しない自転車屋も無駄です。
自転車屋の案内としては、
パンク防止剤入れてもちゃんと空気メンテしないと無意味ですよ?
習慣があったとしてもお守り程度ですよ?
というのが正しい案内ではないでしょうか?
以上!
今回は自転車業界の超嫌われ者、パンク防止剤を擁護してみました。
単に嫌うだけなら誰でも出来ますが、修理で来店した自転車の中で防止剤が効いていた事例もハチワレは何度も見ています。
100%ダメな商品ではないんです。
実力はあるんです。
仕事してると気づかれなくて、限界超えてパンクした時だけバッシングされるかわいそうな存在なのでは?という観点から記事にしています。
防げないのには訳があるんですね…
というわけで!
防止剤有効期間内でしっかり空気メンテしていて1mm以内の1つの穴だったのにパンクして大変な目にあったという方はメーカーに苦情をいれましょう!
ハチワレサイクルでした!
ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございます!
あなたがパンクしないよう祈ります。